1日のうち、最もパフォーマンスが高まる時間帯は?

ランニング
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こんにちは、Yです!
浪人後に陸上サークルで1500m3分台・5000m14分台を出した方法や経験を発信しています!

レースや記録会の時間帯は様々だと思います。

記録会であれば申請タイムによりレース時刻も変わりますが、インターハイ予選などは概ねタイムスケジュールが決まっていると思います。

実は様々な研究から、最もパフォーマンスが高まる時間帯というものが明らかになっています。

そこで今回は、1日のうち最もパフォーマンスが高まる時間帯について解説していきます。

人間の体内時計

体温、ホルモン分泌、睡眠、摂食などのサイクルは、脳の視床下部と呼ばれる部分により約24時間周期で管理されていると言われています。

そのため、身体のさまざまな機能は1日を通じて微妙に変化しており、レースパフォーマンスにも影響をもたらすと言われています。

フランスとチュニジアの研究

では、実際に時間帯によってパフォーマンスに違いが生じるのでしょうか?

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これについて、フランス🇫🇷とチュニジア🇹🇳が行った研究が参考になります。

この研究では、被験者に1時間ごとにエアロバイクの全力疾走を行わせ、それぞれのパフォーマンスを比較しました。

すると、以下のような結果が得られたといいます。

  • 午後6時頃が最もパフォーマンスが高かった
  • 午前6時頃と比較して8〜11%も良い値が得られた

また、ランニング、水泳、フットボール、バドミントンなど他のスポーツを対象とした研究でも午後6時前後の数時間がもっともパフォーマンスが高いという研究結果が出ているといいます。

ピーク時間をずらす方法

では、午後6時前後の時間帯を狙ってパフォーマンスをピークに持っていくことはできないのでしょうか?

これについて、スペインの研究では短距離走選手の就寝・起床時間と食事時間を約2時間前後にずらすことで、パフォーマンスのピーク時間も約2時間ずらせることが明らかになっています。

時間帯ごとにパフォーマンスに違いが出る要因

なぜ、時間帯ごとにパフォーマンスに差が生じるのでしょうか?

多くの研究者は体温の変化が要因であると考えているといいます。

中核体温は、1日の間に約1℃の幅で推移すると言われています。

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中核体温とは、環境の温度に左右されない内臓などの深部体温のことです。

この中核体温が上がると、筋肉が緩んで代謝反応や神経信号の伝達が速くなり、それによりパフォーマンスも上がるとされています。

グアドループ島の研究

一方、2010年のグアドループ島での研究では、時間帯によるパフォーマンスの差はないという結果が出ています。

この研究では、垂直跳び・スクワット・自転車スプリントのパフォーマンスの差を午前7時〜9時と午後5時〜7時で比較しました。

比較結果として、有意な差は見られなかったとされています。

しかし、これはグアドループ島の温暖かつ高湿度な気候により、被験者の身体が温まり体温変化により生じるパフォーマンスの差を無効にしたためだと考えられています。

早朝レースの対策

では、早朝のレースなどにパフォーマンスのピークを持っていくにはどうすればいいのでしょうか?

実は、毎日レースと同じ時間帯にトレーニングをすることで、その時間帯に身体が順応してパフォーマンスを高められることが分かっています。

ジョージア大学の研究

1989年のジョージア大学の研究では、早朝にトレーニングをした被験者は早朝の閾値ペースでの自転車走で酸素効率に大きな向上があったという結果が出ています。

また、夕方に継続してトレーニングを行った別のグループでは夕方のテストセッションでより大きなパフォーマンスの向上が見られたといいます。

また、早朝の運動が1日を通じたストレスホルモンのコルチゾールレベルを変動させ、早朝のパフォーマンスを高めているという結果も出ています。

運動に最適な時間帯は1日の過ごし方次第

先述のとおり、最もパフォーマンスが向上するのは午後6時前後だということが様々な研究から明らかになっています。

しかし、運動に最適な時間帯はその人の1日の過ごし方による部分が大きいといいいます。

これは体温の変化よりも睡眠・ストレス・疲労などの方が大きな影響を与えると考えられているためです。

まとめ

今回の内容をまとめると、以下の通りです。

  • 多くの人にとって、身体上のパフォーマンスのピークは体温が最も高くなる午後6時前後
  • 毎日、同じ時間帯に定期的トレーニングをおこなうことで、その時間帯におけるパフォーマンスを向上させることができる

冬場のロードシーズンに入ると、比較的早朝のレースが多いかと思います。

ハーフマラソンやフルマラソンなど狙っているレースがある人は、レース当日と同じ時間帯で練習を継続することをオススメします!

以上、Yでした!

今回の参考書籍

『良いトレーニング、無駄なトレーニング』(アレックス・ハッチソン著 草思社)

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