練習方法|最初のポイント練習は「スピード練」を【陸上 中長距離/マラソン】

ランニング

普段、皆さんはどのようなポイント練習を行っていますか?経験者の方なら分かるかと思いますが、タイムを伸ばすためにはポイント練習が必須です。

ただ、ポイント練習にも色々あり「どんなメニューをやればいいのか迷う…」という方も多いと思います。

そんな方に声を大にして言いたいのが「シーズン最初のポイント練習はスピード練習をやろう」ということです。なぜスピード練習なのか?と疑問に思った方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は「最初のポイント練習はスピード練習をやるべき理由」についてお話していきます。

スピードが無いと長距離でもタイムは伸びないから

最初のポイント練習としてスピード練習を実施すべき理由は3つあります。その1つ目はある程度スピードが向上していないと長距離種目(マラソンも含む)でもタイムが頭打ちになるからです。

突然ですが、皆さんは長距離種目のうち一番距離が短い種目が何か分かりますか?答えは1500mです。

1500mは主に有酸素能力を使う種目のうち最短距離の種目であり、かつ最速のスピードで走る種目です。つまり、長距離に必要な能力をフル稼働させて走る種目なのです。

長距離種目に必要な能力🏃‍♂️💨
  1. VO2max
  2. 生み出せる乳酸量/処理能力
  3. 筋力・出力
  4. スピード

そのため1500mで発揮できる能力=長距離ランナーの最大値ということになります。ということは、長距離種目でタイムを伸ばしたいなら、まず1500mのタイムを伸ばす必要があるのです。

だからこそ、スピード練習を優先的に行う必要があるのです。やはり距離走やペース走だけで1500mのタイムを伸ばすのには限界があります

もちろんスピード練習を行ったからといって、全員が必ずスピードランナーになれるわけではありません…。ランナーにもスピード型やスタミナ型などタイプがあるからです。

長距離ランナーのタイプ🏃‍♀️
  • スピード型
  • スタミナ型←多少のスピードは必要
  • 中間型

ただ、スタミナ型のランナーも最低限のスピードを身に付けておかないと、自己ベストを更新することは難しくなります。

運動刺激はひとつに絞るべきだから

2つ目は運動刺激は1つに絞るべきだからです。

運動刺激とは”トレーニングにより身体に与えられる刺激”のこと。

具体的に言うと、レペティショントレーニングなら”スピードの強化”という刺激が、インターバルトレーニングであれば”VO2max(最大酸素摂取量)の向上という刺激”が入ります。

「運動刺激」の具体例🏋️
  • レペティショントレーニング
    →「スピード
  • インターバルトレーニング
    →「スピード」+「VO2max

トレーニングを行う際はこれらの運動刺激を1つに絞ることをオススメします。なぜなら、刺激が2つ以上になると強度が高過ぎてトレーニングが完遂できなくなるからです。

例えば、最初のポイント練習に”インターバル”を持ってくると①速いスピード刺激+②VO2maxへの刺激という2つの刺激が入ってしまいます。

インターバル→スピード

  1. スピード(3‘00/km)+VO2max
  2. スピード(2’40/km)

ですが、スピード練→インターバルの順番で行えば、運動刺激は1つに絞ることができます。

なぜなら、スピード練習ではインターバルよりも速いペースで走るので、3‘00/kmがスピード刺激にならないのです。

スピード→インターバル

  1. スピード(2‘40/km)
  2. VO2max(3’00/km)

インターバルの目的は”速いペースを維持して走る能力を上げること”です。しかし、最初にスピード練習(レペティション)を行っていないと、そもそも”速いペース”で走ることができないのです。

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いきなりペース走を行う場合も同じ(①ジョグより速いペース刺激+②乳酸処理能力への刺激)

それゆえ、まともにポイント練習をこなせずにタイムも伸び悩んでしまうのです。

こういった事態を避けるために、まずはスピード練習(レペティション)を行うことをオススメします。

シーズン後半でのスピード練習は負荷が大きいから

3つ目の理由はシーズン後半でのスピード練習は負荷が大きいからです。

通常、シーズン後半は部内選考を兼ねた記録会や重要なレースが多く予定されています。また市民ランナーであれば、秋頃から冬にかけて開催されるロードレースに照準を合わせているランナーもいると思います。

こういった大切な時期にスピード練習を行うと、練習後の疲労がレースに影響する可能性が高まってしまいます。また気温が低くなる秋から冬にかけてスピード練習を行うと、その分ケガのリスクも高まります。

そのため、スピード練習はシーズン序盤の春〜夏にかけて行うことをオススメします。

オススメのトレーニングの順番については以下の記事を参考にしてください。

まとめ:まずスピードを高めてライバルに差をつけよう

今回は”シーズン最初にスピード練習を実施すべき理由”についてお話してきました。もう一度ポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • シーズン最初にスピード練習を行う
  • 長距離でもスピードが上がらないとタイムも伸びない
  • ポイント練習の運動刺激は1つに絞る
  • シーズン後半でのスピード練習はレースに影響する

スピード練習は決してラクなトレーニングではありません。それゆえ、どうしても避けがちになってしまうと思います。

ですが、スピードが向上することで想像の何倍も劇的にタイムが伸びます。実際、僕自身も5年間更新できなかった自己ベストを半年〜10ヶ月程で大幅に更新できました。

タイムが伸び悩んでいるというヒトは是非試してみてください!

Y
Y

陸上ブログの”Y-RUNNING.COM”を運営している” Y”といいます。詳しいプロフィールはこちら。この記事が気に入ったら、Twitterなどでシェアしてもらえると嬉しいです!

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