運動時の最も効果的な呼吸法とは?ランニング時の呼吸の仕方に関する研究などを紹介

ランニング
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こんにちは、Yです!
浪人後に陸上サークルで1500m3分台・5000m14分台を出した方法や経験を発信しています!

突然ですが、皆さんは「ランニング中の呼吸」について考えたり気にしたことはありますか?

運動時の呼吸法や呼吸に対する意識については、様々な研究が行なわれています。

そこで今回は、運動時の呼吸がパフォーマンスに与える影響についてご紹介していきます。

呼吸とパフォーマンスの関係

過去数十年の研究では、ベテランも初心者もランニング速度に関係なく、運動中の動作と呼吸には関係があると言われてきました。

また、他の動物も動作に合わせて呼吸をしていることが分かっています。

例えば、馬はストライドと呼吸を同じタイミングで行います。

これは、地面に蹄が触れる衝撃で肺と呼吸筋が揺すられるためだと言われています。

鳥の身体も羽ばたきに合わせて呼吸をしなければならない構造になっていると言われています。

しかし、最新の研究では呼吸に集中するとパフォーマンスが低下するという結果が出ているといいます。

また、人間は直立歩行をするため接地による衝撃で呼吸筋の動きが妨げられることはないとも言われています。

意識的な呼吸のコントロールはマイナス効果

1993年のスイスの研究では、ピッチに合わせた呼吸をするランナーの消費エネルギーがわずかに少なくなる可能性が指摘されました。

しかし、呼吸をピッチに合わせることで運動が楽になるかどうかは、長年の研究から明らかになってはいないといいます。

先述のとおり、最近の研究からは意識的に呼吸をコントロールすると、むしろマイナス効果となるという結果も示されています。

ドイツ ミュンスターのスポーツ科学センターの研究

この「意識的な呼吸は逆効果である」という説について、ドイツ ミュンスターのスポーツ科学センターが研究を行いました。

呼吸がパフォーマンスに与える影響について調べるため、被験者は以下の2つのグループに分かれて走りました。

  • 周囲の環境に意識を向けて走るグループ
  • 呼吸に集中して走るグループ

その結果、呼吸を意識して走ったグループは呼吸が深くなり、呼吸回数も低下し、周囲の環境に意識を向けたグループよりも約10%多くのエネルギーを消費したといいます。

これは、意識的に呼吸を制御しようとすると適切なリズムを見つけにくくなり、無意識にゆだねる方が適切な呼吸のリズムが見つけやすくなるためだと考えられています。

共通して役立つアドバイス

では、呼吸については何のアドバイスも無いのかというとそうでもなく、様々な研究から共通して役立つアドバイスも見つかっています。

例えば、口から鼻のどちらか片方で呼吸するより、両方で同時に呼吸する方が多くの酸素を容易に吸い込めると言われています。

また、ウエイトトレーニングでも呼吸のタイミングが重要だといいます。

全体を通して息を止めないように気をつけて、ウエイトを持ち上げるときに吐き、降ろすときに吸い込むのがベストだと言われています。

ただし、一般的に有酸素運動を始めたばかりの人が息切れしている場合、呼吸法のせいではなく、ペースが速過ぎる場合がほとんどだと言います。

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そのため、まずは呼吸法よりもペースを見直すようにしましょう!

まとめ

以下、今回の内容のまとめです。

  • 身体の動きに合わせて意識的に呼吸をしようとすると運動効率が低下する
  • 無意識にゆだねる方が適切な呼吸のリズムが見つけやすい
  • ランニングで息切れを起こす場合、原因は呼吸法ではなくオーバーペースであることがほとんど

自分に合った呼吸のリズムのついては、普段のjogやポイント練習を継続する中で自然と身に付くものだと個人的には感じています。

練習でもレースでも、過度に呼吸のリズムを意識せずに走るようにしましょう。

以上Yでした!

今回の参考書籍

『良いトレーニング、無駄なトレーニング』(アレックス・ハッチソン著 草思社)

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