HIITなど週に7分間だけの運動でも効果はあるのか?

練習方法・ケア
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こんにちは、Yです!
浪人後に陸上サークルで1500m3分台・5000m14分台を出した方法や経験を発信しています!

  • 短時間でトレーニング効果を得る方法ってないのかな?
  • 忙しい時期でも高強度の練習をしっかり継続したい

このような疑問や悩みを持つ方もいるのではないでしょうか?

そこで、今回は「週に7分間の運動でも効果はあるのか?」というテーマで解説していきます。

以前、こちらの記事でもご紹介しましたが知りたいことがピンポイントで分かるので、トレーニングへの応用という点でも非常に参考になります。

それではさっそく解説していきます。

効果はあるのか?

結論から言うと、効果はあります。

ただし、短時間で効果を得るためにはかなり高強度で追い込む必要があります。

このように短時間で追い込むトレーニング方法をHITといいます。

HITとは?

HITとは「高負荷インターバルトレーニング」のことです。
HITにより得られる主な効果は、以下のとおりです。

HITの効果
  • 持久力向上など、長時間の有酸素運動と同等のトレーニング効果を得られる
  • 脂肪も燃焼しやすくなり、その状態が日常における軽い運動でも持続する

このHITという手法をトレーニングに取り入れて、偉大な結果を残したランナーがいます。

皆さんはロジャー・バニスターという選手をご存知でしょうか?

1954年に史上初めて1マイル(約1609m)4分の壁を破った伝説のランナーです。
(ちなみに1マイル4分≒1500m3分45秒くらい)

オックスフォード大学の医学部生であった彼は、なんと1日の中で練習に使える時間が「昼休みの30分」のみだったそうです。

「この短時間で結果を出すにはどうすればいいのか?」と彼は考えました。そこで取り入れたのがHITだったのです。

実際にロジャー・バニスターが行っていた練習メニューがこちらです。

ロジャー・バニスターの練習メニュー(HIT)

(60秒間の全力疾走・Rest2分)×10セットのインターバル

HITは高強度ゆえに集中力を要しますが、忙しい時期でも強度を落とすことなく練習を継続できますよね。

HITのメリット

メリットはなんと言っても、長時間のトレーニングと同等の効果を短時間で得られることです。

  • 普段からトレーニングに使える時間が少ない人
  • 短時間で集中してトレーニングに取り組みたい人
  • テスト期間や繁忙期で、一時的に忙しくて練習時間が確保できない人

まさに、このような方に最適なトレーニングだと言えます。

また、この他にもこのような方もいるのではないでしょうか?

  • コロナ禍ということもあり、外でトレーニングを行うと周囲の目が気になる…
  • 悪天候だとなかなか体が冷えて、しっかり追い込めない

そんな方にもHITはピッタリだと言えます。なぜならHITは、特別な道具や広いスペースがなくても実施することができるからです。

オススメのトレーニング方法としては、「バーピージャンプ」が挙げられます。
回数・時間・フォーム・セット数の組み合わせ次第では、かなり高強度のトレーニングとなります。

詳しくはこちらをご参照ください。

長距離走とHITとでは持久力向上の要因が異なる?

ここまでの解説で、「長時間の運動と同じ効果を得られるうえに短時間で済むなら、HITだけをやればいいんじゃ?」と感じた方もいるのではないでしょうか?

結論から言うと、「HITだけを行う」というのはオススメできません

なぜなら、長距離走とHITとでは持久力向上の要因が異なるからです。

持久力向上の要因

・長距離走による持久力向上

心臓が送り出す血液量が増加したため(心拍出量l/分=拍出量/回×心拍数)

・HITによる持久力向上

筋肉が強化されたことで、血液から酸素を摂取する能力が改善したため

心臓の強化筋肉の強化はどちらも重要なため、長距離走・HITどちらもバランスよく行うことが大切です。

HITのデメリット

一方でデメリットは、かなり高強度で追い込まなければ効果を得られないということ。

逆に言えば、「いつもキツいところで妥協してしまう」という方にとってはメンタル強化という点でもメリットのあるトレーニングと言えます。

また、しばらく運動習慣の無かった人がいきなりHITを行うことは危険性が高いです。

一方で、ブリティッシュ・コロンビア大学からは「癌や心臓疾患などを持つ方でもHITによるメリットを得られる」という研究結果も報告されています。

はじめは負荷の軽い運動で体を慣らし、徐々にHITを取り入れていくことをオススメします。

まとめ

今回は「週7分間の運動でも効果があるのか?」について解説してきました。
結論は以下のとおりです。

  • HIT(高負荷インターバルトレーニング)を行えば、長時間の運動と同等の効果を得られる
  • ただし、短時間で効果を得るにはかなり高強度で追い込む必要がある

なによりも、短時間で十分なトレーニング効果を得ることができるという点は非常に大きいと思います。

時間がないときやメリハリを付けてトレーニングを行いたい場合など、是非活用してみてください。

以上、Yでした!

今回の参考書籍

『良いトレーニング、無駄なトレーニング』(アレックス・ハッチソン著 草思社)

僕自身も類似の書籍を何冊も読みましたが、トレーニングへ即応用できる情報がたくさん載っていて非常に参考となりました。

  • 著者は元カナダ代表の長距離ランナー/物理学博士という経歴の持ち主
  • 「目次が疑問形式で書かれている」ので、知りたいこと・気になることをピンポイントで知ることができる
  • 具体的なトレーニング方法、食事・水分補給のポイント、メンタルとパフォーマンスの関係など、幅広い情報が載っている

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