陸上をやっていると一度は悩むのが「1週間の練習メニューの作り方が分からない…‼」という点だと思います。
そこでオススメしたいのが「ポイント練習→完全休養日→ジョグの日」という順番でトレーニングを組む方法です。
僕自身、今回紹介する方法で練習メニューを作りはじめてから半年で1500m3分台と5000m14分台を達成することができました。
そこで今回は「1週間の練習メニューの作り方」について解説していきます。
週2〜3回のポイント練習の曜日を決める
集中すべきはポイント練習
【曜日】 | 【練習メニュー】 |
日 | ポイント練習(1回目) |
月 | |
火 | |
水 | ポイント練習(2回目) |
木 | |
金 | |
土 |
まず最初に決めるべきは週2回のポイント練習です。ポイント練習とは高強度トレーニングのことで、スピード練習やインターバル、レペティションなどがこれに該当します。
なぜポイント練習を先に決めるべきなのか?それは最も効率良くタイムを伸ばす方法はポイント練習を継続してこなすことだからです。
例えば、”走行距離が多いのになかなか結果が出ない”というランナーの方をSNSなどで見かけることありませんか?これはハッキリ言ってしまえばトレーニング効率が悪いからです。
練習量が多いのに結果が出ないヒトの練習内容を見てみると、走行距離のほとんどをジョグで稼いでポイント練習などの強度の高い練習が少ないというケースが多いです。
これは例えるなら”商売”でも同じです。100円の商品が100個売れても売上は1万円ですが、100万円の商品は1個売れただけで売上も100倍です。
これを陸上になぞらえるなら、”100円の商品がジョグ”で”100万円の商品がポイント練習”です。
もちろんジョグは基礎なので大切ですが、ジョグで疲労を溜めてポイント練習がこなせないようでは本末転倒だということです。
そのため、まずは1週間のうち週2回のポイント練習を行う曜日を決めましょう。
「今月は○○○km走った!!」などのように走行距離を自慢するような投稿もよく目にしますが、トレーニングにおいて走行距離を追いかけるのはかなりキケンです。ケガのリスクも高まるし、慢性的な疲労も蓄積していきます。
あくまで走行距離は結果であって、距離を踏むこと自体を目的にしないよう気を付けましょう。
2日連続のポイント練習もアリ
【曜日】 | 【練習メニュー】 |
日 | ポイント練習 |
月 | |
火 | |
水 | |
木 | |
金 | |
土 | ポイント練習 |
ポイント練習は”スピードを上げて追い込む”というメニューの性質上、競技場を使って練習を行うことになると思います。
部活生であれば学校のグラウンドを使用できますし、サークル所属の大学生も授業終わりの時間で競技場に移動して練習できると思います。
ただ、社会人の方となるとそうもいかないと思います。近場に競技場があれば別ですが、就業後に競技場まで移動して練習…というのは大半の方にとって厳しいと思います。
そこでオススメなのが、土日に2日連続でポイント練習をおこなうという方法です。
「2日連続でおこなうとしっかり追い込めないんじゃ…?」と思ったヒトもいるのではないでしょうか。ですが、これこそが2日連続でポイント練習をおこなうメリットと言えます。
僕自身もそうだったのですが、「練習では毎回100%の力を出し切って終えたい」という気持ちからラスト1本を全力で走るランナーは多いと思います。
ですが、これこそがケガのリスクを高める原因となります。毎回100%で走っていれば、いつかガタが来るし、汚いフォームや走りのクセが身に付いてしまう可能性もあります。
一方、2日連続でポイント練習となれば、翌日の練習も考慮して設定タイムよりも速く走ろうとはしなくなります。すると、適切な負荷を身体に与えられるようになり、ケガのリスクも低減します。
そのため、「平日は忙しくてポイント練習どころじゃない…」という方は土日に2日連続でポイント練習を実施してみてください。
余裕があれば週1日ロングジョグ
【曜日】 | 【練習メニュー】 |
日 | ポイント練習(1回目) |
月 | |
火 | |
水 | ポイント練習(2回目) |
木 | |
金 | Long jog |
土 |
先ほど”週2回”のポイント練習とお伝えしましたが、余裕があればポイント練習に加えて週1日のロング走も行うことをオススメします(ロング走もポイント練習としてカウント)。
中距離種目を専門にしている/ロードレースに出ないランナーにとってロング走は不要なものに思えるかもしれません。
ですが、ロング走により筋線維がよりランニングに適した形に変化したり、脂肪を効率よくエネルギーとして使えるようになるなど、その効果は様々です。
なにより、”走ろうと思えばこれだけ長い距離も走れる”という自信につながります。もちろんケガをしないことが第一ですが、余裕が出てきたら週1日で良いのでロングジョグも取り入れてみましょう。
週1日は完全休養日を設ける
休むことも練習
【曜日】 | 【練習メニュー】 |
日 | ポイント練習(1回目) |
月 | Rest |
火 | |
水 | ポイント練習(2回目) |
木 | |
金 | Long jog |
土 |
ポイント練習の曜日が決まったら、次に決めるのは週1日の完全休養日(Rest)です。
僕は”週に1日必ず完全休養日”を設けるようにしています。これは1500m3分台と5000m14分台を達成したときも変えていません。
陸上歴の長いランナーの方にとってはあるあるだと思いますが、ある程度調子が上がってくると練習を休むことが怖くなります。
特にレースが近づくと、たとえ1日でも走らないと「体力が落ちたり、体重が増えてしまうんじゃないか…?」と不安に感じることもあります…
ですが”超回復”という言葉もある通り、トレーニングの後にしっかり休んで回復することで、初めてタイムが伸びます。
筋トレも同じです。トレーニングで筋肉を破壊しただけではダメで、その後にタンパク質を摂取して休息を取ることで筋肉が成長します。
そのため、週1日は必ず完全休養日を設けることをオススメします。
走り過ぎるくらいなら走らない方が良い
先述の通り、僕自身としては週1日は完全休養日を設けることをオススメします。
ただ、「どうしても走りたい!」「完全休養日だけど身体に余裕がある」という場合はアクティブレストとするのもひとつだと思います。
アクティブレスト(Active Rest)とは、疲れているときにあえて身体を動かすことで、血流を促進して疲労物質を排出するという方法です。具体的には10〜20分程度軽くジョグやウォークするなど。
ただし、ひとつ言いたいのはやり過ぎるくらいならやらないほうが良いということです。
たしかに練習量が不足していたり強度が低いとタイムは伸びません。ですが、最も避けるべきはケガによる長期離脱です。結局、1番強くなるのは練習を継続できるランナーだからです。
だから、僕自身は”走り過ぎるくらいなら走らない方が良い”と考えます。
その他の日はジョグを行う
ジョグは最低30分以上
【曜日】 | 【練習メニュー】 |
日 | ポイント練習(1回目) |
月 | Rest |
火 | jog(30分以上) |
水 | ポイント練習(2回目) |
木 | jog(30分以上) |
金 | Long jog |
土 | jog(30分以上) |
週2回のポイント練習、週1日の完全休養日が決まったら、残りの曜日はジョグをおこないます。1週間のうち合計4日がジョグの日になります。
ジョグをおこなうときは1回につき最低30分以上走ることをオススメします。なぜなら、ジョグの効果は開始後20分以降から大きくなると言われているためです。
ジョグには様々な効果がありますが、そのひとつに脂肪燃焼効果があります。走り始めた直後は血中の脂肪(遊離脂肪酸)が使われますが、それが不足すると体脂肪(皮下脂肪や内臓脂肪)が使われやすくなります。
この体脂肪が使われやすくなるタイミングが走り始めてから20分後なのです。そのため、ジョグの効果を最大限利用するためにも最低30分以上走ることをオススメします。
ジョグのペースは心拍数を目安に
また、ジョグをおこなうときは心拍数を目安にすることをオススメします。なぜなら、ジョグの強度は”速度”ではなく”心拍数”で決まるからです。
たとえば、同じ4’00/kmペースでも”真夏の日中に走る場合”と”秋頃の夕方に走る場合”では、強度や疲労度も全く違ってきます。
つまり、ジョグの速度を基準にすると走るときの条件(天候や勾配など)によって強度も変わってしまうのです。
一方、心拍数はランニング時の疲労を正確に反映します。そのため、ケガやオーバーワークの予防にもつなげることができるのです。
だからこそ、ジョグは心拍数を目安にすることを推奨します。心拍数をモニターするには心拍計付きのランニングウォッチや心拍ベルトがオススメです。
ウォッチはガーミンが主流ですが、スント(SUUNTO)もオススメです!👇
まとめ:ポイント練とRestでメリハリをつけよう
今回は”1週間の練習メニューの作り方”について解説してきました。ポイントをまとめると以下のとおりです。
- 週2回のポイント練習をおこなう曜日を決める
- 余裕があれば週1回のロングジョグをおこなう
- 週1日は完全休養日を設ける
- その他の日はジョグをおこなう
【曜日】 | 【練習メニュー】 |
日 | ポイント練習(1回目) |
月 | Rest |
火 | jog(30分以上) |
水 | ポイント練習(2回目) |
木 | jog(30分以上) |
金 | Long jog |
土 | jog(30分以上) |
今回紹介した”1週間の練習メニューの流れ”はシーズンを通して使うことができます。重要なレースや記録会を控えているときは、ポイント練習の日やRest日を適宜調整しましょう。
また、タイムを伸ばすためには”ポイント練習”がカギになります。走行距離を追う前に、まずはポイント練習を着実にこなすことに集中しましょう!
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