トレーニング効果はどれくらいで現れる?どれくらいで薄れ始める?

練習方法・ケア
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こんにちは、Yです!
浪人後に陸上サークルで1500m3分台・5000m14分台を出した方法や経験を発信しています!

  • トレーニング後どれくらいで効果が現れるのか、分からなくてモチベーションが上がらない
  • 体力低下を恐れるあまり、練習を休むという決断ができない

このような悩みを持っている方もいるんじゃないでしょうか?

そんな方にオススメの書籍がこちらです。

僕の場合、「体力低下を恐れて練習を休むことができない」ということが多かったですが、この本を読んでからは普段のjogを休むことで継続して質の高いポイント練習をこなすことができました。

そこで今回は、「トレーニング効果はどれくらいで現れるか?」「逆にどれくらいで薄れ始めるのか?」について解説していきます。

トレーニング効果はどれくらいで現れる?

結論から言うと以下のとおりです。

トレーニング効果が現れるまでの期間は?
  • 持久力の大きな向上には、少なくとも6週間のトレーニングが必要
  • 筋肉に一見してわかるような変化をもたらすには、3ヶ月のハードなトレーニングが必要
  • 細胞レベルでの運動能力・健康状態は、トレーニング開始〜数日後に向上し始める

それぞれ詳しく解説していきます。

持久力の向上には6週間の有酸素運動

持久力の大幅な向上には少なくとも6週間のトレーニング(有酸素運動)を要します。

これは、6週間の有酸素運動でミトコンドリアの数が1.5〜2倍も増加することが明らかになっているためです。

ミトコンドリアは「細胞内の発電所」と呼ばれており、筋肉内で酸素をエネルギーに変える働きをします。

つまり、ミトコンドリアの数が増えれば増えるほど、より速く・より長くを走れるようになるということです。脂肪も燃焼しやすくなると言われています。

筋肉の見た目を変えるには3ヶ月のハードなトレーニング

いわゆるシックスパックと呼ばれる腹筋を手に入れたいなど、ハッキリとした筋肉の変化を手に入れるには3ヶ月かかるといわれています。

脂肪組成や筋肉組成の変化は通常約9週間のトレーニングをしなければ、高度な機器を使っても検出できないといわれています。

また2010年の東京大学の研究では、以下の結果が見られました。

  • 筋力が最も向上したのはトレーニング開始から2ヶ月後
  • 筋肉量が最も増加したのは3ヶ月後

しかし、この実験では被験者が週に4回激しい運動を行っていました。これを考慮すると、一般の人がモデルのようなボディを目指すなら少なくとも6ヶ月はかかるとされています。

細胞レベルでの健康状態・運動能力はトレーニング直後〜数日後に向上

では、ある程度継続しないと全く効果がないのかというと、そうでもありません。

わずか数回のウエイトトレーニングでも出せる力は強くなります。これは脳がより多くの筋繊維を同時に収縮するようになるためです。

また、1回の有酸素運動を行うだけでも健康状態は改善すると言われています。

  • 運動の48時間後には、血糖値を下げるために筋肉がより多くのブドウ糖を消化するようになる
  • 数回の運動後には、血糖値を効率よくコントロールするためにインスリン感受性(インスリンの効き具合のこと)※が改善する

※「インスリン感受性が低い」=インスリンの分泌量は正常だがインスリンが十分な効果を発揮していない状態

ちなみに、血糖値とは血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。

血糖値が上昇すると有害な活性酸素が発生して、最終的には血管の動脈硬化を進行させてしまいます。その結果、血管が切れたり詰まりやすくなってしまいます。

トレーニング効果はどれくらいで薄れ始める?

逆に、どれくらいでトレーニング効果は薄れていくのか?結論は以下のとおりです。

トレーニング効果はどれくらいで薄れ始めるのか?
  • フィットネス(トレーニングによって作り上げられた身体の状態)は2週間維持される
  • 2週間以上経過すると大きく低下する
  • 激しい運動を少しでも行うことで、より長くフィットネスを維持できるようになる

それぞれ解説していきます。

フィットネスは2週間維持される

トレーニングによって一度向上した能力を維持するのは、ゼロから身につけるよりも簡単であることが多くの研究で明らかになっています。

  • 持久力は運動をしなくても2週間維持できる
  • 長期間トレーニングをしてきた人がもつ大きな心臓や発達した毛細血管などは、数カ月にわたって持続する傾向がある

まさに「体力低下が恐くて休めない」というランナーの皆さんにとって朗報です。ポイント練習で不調が続いたり、普段のjogでもいつも以上に脚が重いという時は思い切って休みましょう。

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とくに繋ぎのjog日をRestにするのがオススメです。

もちろんjogも大切ですが、jogを頑張ったせいでポイント練習をこなせないのは本末転倒です。

詳しくは後述しますが、むしろポイント練習だけでもある程度の走力は維持できるということが分かっています。たくさん走ってケガのリスクを上げるくらいなら、ポイント練習に集中しましょう。

2週間以上経過するとフィットネスは大きく低下する

一方で、2週間以上経過するとフィットネスは大きく低下していきます。

さらに4週間以上経過すると、トレーニングを始める前の状態に限りなく近づくと言われています。

【デンマークの研究】

・運動量を減らしてから2〜3週間後インスリン感受性と脂肪燃焼能力が減少し始める

【カリフォルニア州ローレンス・バークレー国立研究所「体重の増減における不均衡」】

・一定期間運動をしないと、トレーニングを再開しても以前と同じ体重には簡単に戻れない

・減量には、女性の場合週に15km男性の場合週に30km走ることが必要

対策はあるのか?

では、時間がなくて毎日トレーニングできない時などはどうすればいいのでしょうか?

そんな時は、1回あたりの運動強度をいつも以上にしてください。こうすることで、心臓の大きさや酸素摂取力などの主な能力は維持できることが分かっています。

ex.普段は週6回のトレーニング→忙しい時は週2回の高強度トレーニング(=バーピージャンプなど走る以外のトレーニングも含む)

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練習量を増やすだけでなく、「少ない練習でいかに効率よく結果を出すか?」という視点も大切です!

ただし、バーピーと長距離走とでは持久力向上に至る要因が異なるので、どちらもバランスよく行うことが大切です。詳しくはこちらで解説しています。

まとめ

今回のポイントは以下のとおりです。

  • 持久力向上には少なくとも6週間かかる
  • 一度向上した能力は、2週間トレーニングしなくても維持される
  • トレーニング中断から4週間以上経過すると、トレーニング前の状態に限りなく近づく
  • 時間がないときの対策として、練習回数を減らす代わりに1回あたりの強度を高くする

不調が続く時は思い切って休んでみましょう。休むことでより質の高い練習がこなせるようになり、その結果が自己ベスト更新となって現れるはずです。

休むことは決して悪いことではありません。むしろ成長のために休養は欠かせないのです。

日々、身体と相談しながらトレーニングしていきましょう!

以上、Yでした!

今回の参考書籍

『良いトレーニング、無駄なトレーニング』(アレックス・ハッチソン著 草思社)

僕自身も類似の書籍を何冊も読みましたが、トレーニングへ即応用できる情報がたくさん載っていて非常に参考となりました。

  • 著者は元カナダ代表の長距離ランナー/物理学博士という経歴の持ち主
  • 「目次が疑問形式で書かれている」ので、知りたいこと・気になることをピンポイントで知ることができる
  • 具体的なトレーニング方法、食事・水分補給のポイント、メンタルとパフォーマンスの関係など、幅広い情報が載っている

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